2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19560431
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Research Institution | Osaka Institute of Technology |
Principal Investigator |
村岡 茂信 Osaka Institute of Technology, 工学部, 教授 (40097994)
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Keywords | 計測工学 / センサ / 二酸化炭素 / 水晶振動子 / 脂質膜 |
Research Abstract |
地球温暖化の原因となっているCO_2濃度を手軽にリアルタイムで測定できるセンサとして,水晶振動子の共振周波数が表面付着物の微量質量変化に高感度で応答することを利用したセンサ(QCM)を開発する.このセンサは,水晶振動子両面の電極にCO_2吸着用脂質膜を塗布し,これにCO_2を吸着させ,このときの水晶振動子の質量変化をその周波数変化として出力することによりCO_2濃度を検出しようとするもので,CO_2の局所情報を簡単に取得できるセンサとなる. 平成20年度は,科学研究費補助金で購入したスピンコーターを使って水晶振動子表面にアクリルニトリルスチレン(AS)膜をほぼ一様に塗布したQCMについて,湿度,乾燥CO_2,湿ったCO_2それぞれに対する出力(周波数変化量)を調べた.その結果,AS膜を塗布したQCMで湿ったCO_2を測定したときの出力は,湿度に対する周波数変化量と乾燥CO_2に対する周波数変化量の和になっていて,それぞれに対する周波数変化量が重ね合わされていることが明らかになった.大気は必ず水蒸気を含んでいるので,昨年開発した水晶振動子にポリエチレンイミン(PEI)を塗布した湿度検出用QCMにより別途湿度を検出して,AS膜を塗布したQCMの出力から湿度分を差し引くことによりCO_2濃度を測定できることが明らかになった.
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