2007 Fiscal Year Annual Research Report
非線形ダイナミクスの構造と量情報を統融合する制御理論基盤の構築奮
Project/Area Number |
19560446
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
伊藤 博 Kyushu Institute of Technology, 情報工学部, 准教授 (70274561)
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Keywords | 制御工学 / 非線形システム / ダイナミクス / 制御理論 / 安定論 |
Research Abstract |
本課題は、(1)質と量を統融合する基礎理論、(2)生命システムダイナミクス、(3)情報通信ネットワークダイナミクス、の3要素を有機的に連係させ、(1)を主プロダクトとして遂行している。本年度は3要素独立に取り組んだ。(1)は、本研究者の以前の研究を、質的特徴と定量情報を統融合する枠組に拡張できるか検討した。例えば、不均一な場合でも均一と同じ特徴化に成功し、成果の重要・有用性について国際学会査読段階で全員から評価を得た。(2)の成果の一例は、ショウジョウバエ概日リズムのリズムを作る構造・質を特徴化し、リズム発生に必要な量(転写率)を求めたことである。これは結果も方法も類のない重要な成果になった。このような成果は、速報として国内外の研究会議に投稿・発表し、外国論文誌へ投稿した。本課題研究が期間内に効率よく進むように視野・知見の拡大によりブレークスルーを見出す工夫として、Prof.Pierdomenico Pepe(伊、University of L'Aquila)を招聘した。セミナー2回の専門知識提供を起点として密に意見交換・討議した結果、(3)における(1)の本質ブレークスルーになると期待できる一着想を見出すなど、予想を上回る形で外国人研究者の活用ができた。通信ネットワークシステムの様々な遅れがダイナミクスへ与える影響を特徴化するキーアイディアを招聘中に本研究者は発見し、招聘研究者も興味を持ち、招聘直後から開始した遠隔共同研究の理論初期成果を国際学会に投稿した。それぞれの国際会議の前を利用し次を得た。Prof Zhong-Ping Jiang(米、Polytechnic University)との討議でゲインの概念の拡張による質的特徴化を検討し、Prof.Randy Freeman(米、Northwestern University)と行ったセミナーでは質的特徴化を必要性の観点から求めだす方法について最先端の意見を得た。前者の一部は最も重要な国際会議で発表した。
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Research Products
(6 results)