2008 Fiscal Year Annual Research Report
進化論的フラットネスに基づく非線形制御系設計と実機実験
Project/Area Number |
19560451
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
井前 讓 Osaka Prefecture University, 工学研究科, 教授 (30184807)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 友明 大阪府立大学, 工学研究科, 助教 (70364023)
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Keywords | 制御工学 / 非線形制御 / 進化型計算 / フラットネス理論 / 実時間制御 / ロバスト制御 |
Research Abstract |
フラットネスの性質に基づく非線形制御系設計に関し,進化型計算(遺伝的プログラミング,GP)からの設計手法構築を目的とする. 本年度の実績は以下の通りである. 1.多入力多出力(MIMO)システムのフラット出力の進化論的導出: 1入力1出力の成果を基礎にして多入力多出力のフラット出力関数の進化論的な導出を試みた.多入力多出力システムではフラット出力は一般に動的フィードバック構造を含んだ形により与えられ取り扱いが困難となる.無干渉化アルゴリズムに着目することにより,動的フィードバック構造を取り込むことに成功した.さらに,GPにより1入力1出力を含む形で多入力多出力へと一般化した. 2.数値シミュレーションによる本設計法の有効性の検証: 多入力多出力に対するフラット出力関数の進化論的導出アルゴリズムを,2重スピン姿勢制御,倒立2輪ロボット制御,昇圧型DC/DCコンバータ制御,垂直離着機の飛行制御,自立型無人潜水機の移動制御などに適用し,本アルゴリズムの有効性・実用性を数値シミュレーションにより確認した. 3.実機実験によるGP設計法のロバスト性の検証: 実機システムを制御する場合,予期しない種々の外乱により制御性能が劣化する.したがって,ロバストな機能を備えた制御系設計手法が必要となるが,GPは計算過程の複雑性から実時間制御によるロバスト化は不可能とされていた.本研究では,本設計手法のロバスト化に必要となる標準的GP設計手法のロバスト化に成功した.すなわち,計算を極端に簡素化した不正確な情報を積極的に利用して計算時間を大幅に短縮し,標準的GP設計手法を実時間化した.実機実験により,その有効性・実用性を検証した.
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Research Products
(3 results)