2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19560459
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
森本 博昭 Gifu University, 工学部, 教授 (30021629)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 裕市 岐阜大学, 総合情報メディアセンター, 教授 (20213449)
小澤 満津雄 岐阜大学, 工学部, 助教 (80313906)
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Keywords | コンクリート / 爆裂 / 蒸気圧 / 温度応力 / AE |
Research Abstract |
含水状態の異なる3種類の高強度コンクリート供試体の加熱試験を実施した。温度,蒸気圧ならびにAEの計測を行い爆裂損傷過程の解明を試みた。その結果,以下の成果が得られ。 1. 乾燥状態では,爆裂は発生せず加熱面に亀甲状のひび割れが生じた。一方,気乾と湿潤状態では,加熱面で爆裂が発生した。 2. 湿潤および気乾供試体では加熱にともない蒸気圧が上昇し,最大3.4Mpaを計測した。 3.爆裂が生じた湿潤および気乾供試体では,加熱開始後,振幅規模の小さいAEの発生が続いた後,爆裂が近づくにつれて振幅規模の大きなAEが出現することが明らかとなった。振幅規模の大きなAEは,概ね蒸気圧が上昇するタイミングで発生することが確認できた。これより,AEイベントの振幅により,蒸気圧の上昇に起因するひび割れの発生時期を推定できる可能性が示唆された。 4.振幅規模別頻度分布における傾き(b値)は,爆裂を生じた湿潤および気乾供試体ではほぼ同じであった.これに対して,爆裂が生じなかった乾燥供試体では,b値は約2割小さくなった。これより,振幅規模別頻度分布におけるb値は,爆裂の有無による破壊形態の違いを反映するAE特性値であることが明らかとなった。 5.AE法により得られるAE特性値に着目すると,爆裂過程におけるコンクリート内部のひび割れ発生状況および破壊形態を評価することが可能である。 6.加熱速度1200℃/60分の条件下では,長さ12mmのPP繊維を0.15vol%混入すると爆裂は防止された。しかし,加熱速度を1200℃/10分と増大させた場合は,無混入のコンクリートに比べ爆裂規模は大きく抑制されたが,小規模な爆裂は発生した。このことから,加熱条件に応じた最適な繊維混入量を選定することが重要である。
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Research Products
(3 results)