2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19560483
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
押川 渡 University of the Ryukyus, 工学部, 准教授 (80224228)
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Keywords | 延命化 / 長寿命化 / 維持管理 / ACMセンサ / 海塩付着量 |
Research Abstract |
本研究の目的は,島嶼地域における社会資本の維持管理のために,実際の大型鋼構造物の大気腐食環境評価を行い,適切な寿命評価を行う手法の確立を目指すものである.そこで,沖縄県内の実橋梁において従来型(Fe/Ag対)と長寿命型(Zn/Ag対)のACMセンサを用いて部位別の腐食モニタリングを行った。同時に毎月の海塩付着量と鋼板の腐食速度も求めた。雨のかかりにくい内桁では,フランジ上面を除くと,部位に関係なくセンサ出力は小さい。雨がかかる外桁では,センサ出力は大きく,内桁のフランジ上面と同程度である。Fe/Ag対とZn/Ag対を比較すると,内桁のフランジ上面では,Zn/Agセンサの出力が大きいものの,外桁では,ほぼ同程度の出力であり,部位により両センサに相違が見られた。また,部位別の腐食環境も同様に,フランジ上面を除いた内桁では,毎月の海塩付着量も10mg/m^2程度と少なく,外桁では30mg/m^2とやや多い。フランジ上面では,100mg/m^2と最も多く,暴露期間とともに上昇し,4ケ月目では,700mg/m^2に達し,蓄積する傾向にあった。外桁では100mg/m^2とほとんど変化しなかった。鋼板の腐食量も海塩付着量が多い部位では腐食量も大きく,良い相関関係にあったが,外桁は降雨の影響があるため,その関係から外れた。センサ出力と腐食量の関係は,外桁およびフランジ上面で別々の相関関係が得られた。
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