2007 Fiscal Year Annual Research Report
実機浮屋根式タンクを考慮したスロッシング挙動の把握とその減衰対策への研究
Project/Area Number |
19560486
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
平野 廣和 Chuo University, 総合政策学部, 教授 (80256023)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥村 哲夫 愛知工業大学, 工学部, 教授 (70078913)
丸岡 晃 八戸工業高等専門学校, 建設環境工学科, 准教授 (30310973)
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Keywords | スロッシング / 制振装置 / 浮屋根 / 合成ゴム / 長周期地震動 / 貯僧タンク |
Research Abstract |
本研究では、苫小牧で被害を受けた浮屋根式タンクの1/10モデル及び実機タンクを用いて振動実験を行い、スロッシング発生時の浮屋根の1次モードに着目し、浮屋根の挙動(加速度および歪み)からバッファーによるスロッシング減衰対策について検討した。本研究をまとめると,以下のとおりである. 1.バッファーによる制振効果 浮屋根に生じる運動エネルギーから最適な剛性を有するバッファーを設計し、設置することにより、波高を最大30〜50%低減し、1次スロッシングモードの減衰定数も2倍以上に増大させる効果が期待できる。 2.バッファーによる制振機構 浮屋根モデルにバッファーモデルを取付けることで、発生するスロッシングを抑制できることが確認できた。バッファー材料として、高剛性・高摩擦を有する材料と低硬度・低摩擦係数を有する2種類の合成ゴムを用いて比較した。後者が、バッファーの変形によって糟性減衰効果を高め、ゴムの高分子鎖間での熱エネルギー損失を高めることで、スロッシングを抑制効果が期待できる。 3.今後の課題 本年度の研究では,浮屋根を完全にモデル化したとは言えず、本研究で得た所見をより実際に近いモデルで浮屋根式タンクの制振装置としての妥当性を確認する必要がある。20年度からは、実タンクでの実用的なスロッシング制振装置の完成を目指すこととする。
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Research Products
(9 results)