2007 Fiscal Year Annual Research Report
汚染土壌の凍結融解洗浄のための透水係数変化のメカニズム解明に関する研究
Project/Area Number |
19560499
|
Research Institution | Setsunan University |
Principal Investigator |
伊藤 譲 Setsunan University, 工学部, 教授 (30281752)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
嘉門 雅史 京都大学, 地球環境学堂, 教授 (40026331)
|
Keywords | 土壌汚染対策 / 凍結融解 / 透水係数 / 凍上 / 関東ローム |
Research Abstract |
凍結融解による細粒土の透水係数の変化のメカニズムについて,研究1年目(平成19年度)の研究成果は以下のとおりである. (1)透水係数変化と有機物含有との関係について,土中の水溶性物質(主として有機物)の影響を検討したところ,1)水溶性成分の多寡により透水係数の変化が影響を受けると思われるが,今回用いた方法では十分に水溶性成分を除去できていない.2)粘土鉱物(アロフェイン)に微生物と栄養分を加えると物性値が変化することが確認できた.しかし,2ヶ月程度の養生では透水係数の変化に影響を及ぼすレベルにまで増加していない. (2)透水係数変化と粘土鉱物含有との関係について,粘土鉱物(アロフェイン)の影響について検討したところ,2ヶ月程度までの養生では粘土鉱物の影響は全く認められなかった.しかし,十分に水和反応が生じるであろう長期的な挙動については明らかとなっていない. (3)本研究の目的である透水係数変化のメカニズムについては,これまでに以下のことが明らかとなっている.1)凍結融解による透水係数の変化を,1次元凍結融解試験と圧密試験の結果より,土構造が起因となるものと土粒子が起因となるものに定量的に分けることが可能である.また,後者については液性限界試験,粒度試験,微視的観察などの簡易な試験から予想することができる.2)土の間隙の透水性能について,凝固点温度や凝固点以下の温度での凍結水量を測定することにより評価する方法が提案された.
|