2010 Fiscal Year Annual Research Report
粒子形状および堆積環境に基づいた沖積砂質地盤のせん断強度の推定
Project/Area Number |
19560502
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Research Institution | Gifu National College of Technology |
Principal Investigator |
吉村 優治 岐阜工業高等専門学校, 環境都市工学科, 教授 (30182827)
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Keywords | 粒子形状 / 堆積環境 / せん断強度 |
Research Abstract |
本研究では,粒状体の粒子形状という一つの物理的性質から内部摩擦角というせん断強度を推定する精度を上げる,さらには,わが国の代表的な沖積平野である濃尾平野を研究対象にして,自然に堆積する土の特徴を平面的および深度方向に分析し,運搬に伴う淘汰や海進・海退に伴う上方粗粒化・細粒化などの堆積時あるいは堆積後の環境を推定することの2点を研究目的とする。そして濃尾平野沖積層の砂質土について,堆積土の平面位置と深度から,堆積環境の把握,物理的性質の推定,せん断強度の推定を最終目的とする。最終4年度目となる本年度はこれまで3年間の研究成果のとりまとめと検討が主たる研究内容になるが,(1)既存ボーリング試料の理学的・工学的分析の追加分析,(2)せん断強度推定の精度向上と粒子形状・粒度分布がせん断特性に与えるメカニズムの検討を行った。 その結果,(1)については,砂質土の鉱物・形状,粘性土の粒度等について,相関等を明らかにした。また(2)については,粒状体の三軸CD試験,アルミ棒の一面せん断二次元モデル試験を実施し,粒子形状,粒度分布がせん断特性に及ぼすメカニズムを明らかにすることを試みたが,せん断強度が供試体の作成方法にも敏感であり,結論を導き出すには至らなかった。 したがって,4年間の研究成果としては最終年度の目標である,濃尾平野沖積層の砂質土について,堆積土の平面位置と深度のみから,堆積環境の把握,物理的性質の推定については概ね可能になったが,せん断強度の推定までには至らなかった。
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Research Products
(1 results)
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[Remarks] 都市と地盤(「岐阜市」,「高山市」を執筆)地盤工学会発刊予定。最新名古屋地盤図 追補版(「第3章 名古屋地盤の土質工学的性質」を執筆)地盤工学会中部支部発刊予定。上記2冊は,平成22年度内発刊予定であったが,東日本大震災の影響もあり遅延しているが,平成23年度には発刊の予定