2008 Fiscal Year Annual Research Report
遠心振動実験によるE-ディフェンス大型土槽実験の再現手法の確立に関する研究
Project/Area Number |
19560504
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Research Institution | National Research Institute for Earth Science and Disaster Prevention |
Principal Investigator |
佐藤 正義 National Research Institute for Earth Science and Disaster Prevention, 防災システム研究センター, 総括主任研究員 (80450261)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田端 憲太郎 独立行政法人防災科学技術研究所, 兵庫耐震工学研究センター, 主任研究員 (30282958)
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Keywords | 地震 / 地盤工学 / 耐震 / 遠心振動実験 / 杭基礎 / 相似則 / 大型土槽実験 |
Research Abstract |
実大三次元破壊実験装置(E-ディフェンス)を用いた大型円形せん断土槽で実施された水平地盤中の杭基礎の地震時挙動の実験を実物として、それを遠心振動実験で再現するための実験方法を確立することを目的とする。E-ディフェンス実験における構造物及び地盤の加速度と変位、杭のひずみと詳細に比較することにより、遠心振動実験で実大の挙動を再現するための、地盤の作成方法、構造物のモデル化の精度、振動台加震波の精度などの実験手法を検討する。将来に実施するE-ディフェンスの土槽実験に役立てるとともに、今後の地盤と構造物の耐震性評価のためのデータを蓄積する事が目的である。 E-ディフェンスで行われた杭-地盤系の大型円形せん断土槽実験(地盤の直径8m、地盤高さ6.3m)に対象にして、再現実験を行った。E-ディフェンスの実験では、上部の構造物の固有周期を変化させ、3種類の地震の観測波によりパラメトリックな加振実験を行っており、遠心振動実験では、E-ディフェンス実験と同じ地盤材料を用い、相似則を満足させた模型を作成し、E-ディフェンス実験に対応させた加振を実施した。平成19年度は縮小率:26.7の模型(地盤の直径300mm、地盤高さ236mm)を作成して実験を行ったが、加速度応答に関しては概ね再現できたが、模型の縮小率が大きいため構造物の応答にばらつきがあるものがあった。そのため、平成20年度は縮小率:20(地盤の直径400mm、地盤高さ315mm)として、模型のサイズを大きくしたため、模型の精度が向上し、再現実験の結果は平成19年度のものより改善された。しかし、平成19、20年度の実験とも、変位の再現性については、十分とは言えない結果であったが、これは再現実験に使用した遠心振動実験装置の振動台の最大変位が小さいためである。
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