2009 Fiscal Year Annual Research Report
画像解析手法を用いた地下水流動場の連続流向流速測定技術の確立と測定システムの開発
Project/Area Number |
19560506
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Research Institution | 飛島建設株式会社防災R&Dセンター技術研究所 |
Principal Investigator |
小林 薫 飛島建設株式会社防災R&Dセンター技術研究所, 副所長 (80443638)
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Keywords | 地下水工学 / 画像解析 / 地下水流動 / 流向流速測定 / 地下水モニタリング / モニタリングシステム / 連続測定 / 地下水変動 |
Research Abstract |
本研究の目的は、画像解析手法を用いて地下水流動場の連続流向流速測定技術を確立すると共に、測定システムの開発である。特に、最終年度は「連続式流向流速測定システム」の低流速域における測定精度の向上と現場での適用性について実験を行い以下の興味深い成果を得た。(1)浮きセンサの径が太く、長さが長くなるほど低流速域の地下水流速を測定可能となり、径15mm、長さ290mmの浮きセンサを用いれば、3×10^<-5>m/s程度までの低流速域まで測定可能である.(2)今回の室内実験では、浮きセンサはほぼ正確に地下水流の下流方向に傾斜し、設定した角度と測定値の最大誤差は約19°、平均誤差は8°程度の結果であった。これは、従来の単孔式流向流速計における測定精度と同等以上であり、実用的な測定精度までシステムを向上することができた。また、3×10^<-3>m/sの流速一定の基で、固定した角度ごとの浮きセンサ頭部の移動量(ピクセル数)は、角度によって多少バラツキがあるものの標準偏差σ=5.5ピクセルであった。このσ=5.5ピクセルは、事前に求めた浮きセンサ頭部移動量と流速の関係図を基にした流速値の算定誤差は非常に小さく、室内実験時の流速レベルではほとんど影響がないことが明らかになった。(3)開発した連続式流向流速測定システムを原位置における地盤内の水みち調査に適用し、ボーリング孔を用いて所定深度の地下水流向流速を連続的かつ容易に測定できるとともに、ゆっくりとボーリング孔内を上下させて順次流向流速を測定することで、地質構成など深度によって変化する地下水流動場の水みち(流速が速い深度)を比較的容易に特定できることを確認した。(4)連続式流向流速測定システムを現場実験に適用し、防水・防塵等による影響をほとんど受けず現場の長期使用に対する安定性についても問題ないことを確認した。以上より、室内実験および現場検証実験を行い連続流向流速測定技術を確立すると共に、測定システムを完成させた。
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Research Products
(9 results)