2008 Fiscal Year Annual Research Report
航空レーザ測量を活用した河道の地理情報取得技術の開発
Project/Area Number |
19560513
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
河原 能久 Hiroshima University, 大学院・工学研究科, 教授 (70143823)
|
Keywords | 航空レーザ測量 / ヘリコプタ / 地上型レーザ測量 / 地表面被覆分類 / フィルタリング / DEM / 河床高 / 河床材料 |
Research Abstract |
河道の物理環境データは治水計画や環境保全計画の検討のために不可欠である。しかし,物理環境データは質・量ともに不足しており,早期に取得・整備することが急務となっている。本研究では,河道の物理環境を迅速かつ低コストで計測する方法を確立することを目的とし,低空を飛行できる小型ヘリコプタに搭載するレーザスキャナと地上設置型で可搬式のレーザスキャナに着目した。そして,様々な地覆状況を有する太田川およびその支川である水内川においてレーザ測量と従来の測量を行い,数値標高データ(DEM)を効率的に取得する手法の開発と得られた標高データの精度の検討を行った。本年度の主な研究成果は以下の通りである。 ヘリコプタ利用のレーザ測量データについて,地表面の被覆分類(水面,植生,礫,その他)手法および被覆分類別のフィルタリング方法を改良した。また,本研究の手法により得られた河床高の精度が高いことを確認した。さらに,同一地区における2時期のDEMに見られる有意な差を検出し,それが現地においても存在することを確認した。 一方,地上型レーザ測量については,水面での反射による虚像データの除去手法,地表面の被覆分類手法,被覆分類別のフィルタリング方法およびデータ欠損箇所での補間手法の開発を行った。得られた河床高データを検討した結果,植生高の推定方法に改善の余地を残すものの,本研究における一連の手法によって河床高を良好に算出することが可能であることを確認した。さらに,2m区画内の河床材料の粒径分布を算出することが可能であることを示した。
|