2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19560516
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
森 信人 Osaka City University, 大学院・工学研究科, 講師 (90371476)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡部 靖憲 北海道大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (20292055)
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Keywords | 砕波帯 / 気泡 / 画像処理 / 可視化 / 混相流 |
Research Abstract |
2年計画の初年度である平成19年度は、画像処理を用いた気泡群の混入特性とその周りの水の流体運動を2次元および3次元計測する手法(Bubble Tracking Velocimetry:BTV)の開発と振動流水槽を用いた乱流中の気泡分裂に関する実験を行った. 2次元BTVを用いて砕波帯におけるボイド率、気泡径について計測を行った.気泡形状と移動速度は、2次元空間に射影した気泡形状と移動速度を同時に測定するBTV法により可視化計測し、液相側の流体場の計測はダブルパルスレーザーを用いたPIV法により行った.測定断面内に気泡が存在する場合、気泡界面におけるレーザー光の1次ないし2次反射が生じるため、トレーサーと気泡径の大きさの違いを利用し、メディアンフィルターを用いて気相と液相の分離を行った.規則波・不規則波を問わずボイド率の鉛直および時間変化は静水面におけるボイド率から推定可能であり、また岸沖変化は乱流強度エネルギー散逸率から推定できることを明らかにした. 3次元BTVについては専用のキャリブレーション装置を作成すると共に、砕波帯における混入気泡の3次元計測の予備実験として、せん断流中の気泡分裂に関する基礎実験を行った.具体的には1)3D BTVの精度検証と確認、)Weber数とHinzeスケールの関係、3)Hinzeスケールに及ぼす界面活性の影響、に着目して解析を行った. 1)は本研究で開発したBTV法の検証,2)および3)は砕波帯についての水槽実験ではコントロールしにくい乱流強度や界面活性が気泡生成に及ぼす影響についての基礎的実験であり、気泡径スペクトルに関する理論構築への基礎となるためのデータを収集した.
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