2007 Fiscal Year Annual Research Report
中心市街地における低・未利用地の有効利活用を促すエリアマネジメントの有効性
Project/Area Number |
19560538
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
溝上 章志 Kumamoto University, 大学院・自然科学研究科, 教授 (20135403)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柿本 竜治 熊本大学, 政策創造研究教育センター, 準教授 (00253716)
田中 尚人 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 準教授 (60311742)
藤見 俊夫 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 助教 (40423024)
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Keywords | 中心市街地 / エリアマネジメント / 土地利用モデル |
Research Abstract |
本研究では、熊本市中心市街地を分析対象として、「駐車場利用実態調査」により,低・未利用地の典型的な形態である無人時間貸し平面駐車場の実態と利用特性を把握した。また、「駐車場利用者意識調査」によって、駐車場利用者の実態と利用意識,および、駐車場特性と駐車後の回遊行動特性との関係を分析した。さらに、「土地利用意向調査」から、地権者の今後の平面駐車場の利活用意向を調査した。その結果、以下のようなことが明らかになった。 1.中心市街地の無人時間貸し平面駐車場の増加によって、同一目的のトリップの郊外部から都心への目的地変更、公共交通機関からの利用手段変更、駐車場探しのうろつき交通の増加などにより、都心部の交通需要は増加している。 2.中心市街地にある無人時間貸し平面駐車場はその規模や位置、および駐車後の利用者の回遊行動特性により、特性が異なる幾つかのグループに類型化できる。 3.都心部への自動車交通の流入・通過を回避することができること、駐車後の利用者の回遊は非常に活発であり、回遊の活発化は中心市街地の活性化にも寄与するという点で、外縁部の時間貸し平面駐車場は、駐車場を継続的に経営する場所として有効である。 4.この地域の地権者は、土地の交換・共同化によって敷地を拡大して駐車場事業を積極的に行う意向を持っており、上記の施策は地権者の意向にも整合している。 5.立体駐車場の利用者は外縁部の平面駐車場利用者と同様かそれ以上に回遊行動を活発に行っている。また、収容台数が大きく、料金を低く抑える可能性のある外縁部での立体駐車場整備は有効である。 6.以上より、中心市街地外縁部の幹線街路沿道にある幾つかの時間貸し平面駐車場の地権者に対して、敷地を交換・共同化して立体駐車場を整備するような施策の導入が望まれる。
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Research Products
(3 results)