2007 Fiscal Year Annual Research Report
車いすユーザーに着目した歩道の段差・路面の計測と面的バリアフリー評価に関する研究
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19560547
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Research Institution | Hyogo Assistive Technology Research and Design Institute |
Principal Investigator |
北川 博巳 Hyogo Assistive Technology Research and Design Institute, 研究第一課, 研究員 (10257967)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋詰 努 兵庫県立福祉のまちづくり工学研究所, 研究第三課, 研究員 (00435900)
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Keywords | バリアフリー / 歩行空間 / 車いす / 歩道の段差 / 歩道のすべり抵抗 |
Research Abstract |
本研究は車いすユーザーを中心に面的なバリアフリーを評価する手法とより負担感を減らすことのできる車いす仕様の考察を提案するため、今年度は(1)点的に段差の衝撃、路面のすべり、および走行時の振動を計測し、(2)車いす使用者の負担と路面状況の違いによる関係を線的に評価した。今年度の結果は以下の三点に集約される。 1.車いす利用者の路面走行時の問題点に関するアンケート調査 車いすユーザーを対象としたアンケート調査により把握した。その結果、多くの回答者が車いすで歩道を走行する時に路面の凹凸に対して不快感を表していた。場合によっては、走行後気分が悪くなる人も存在し、長時間走行に対する配慮も必要である事が分かった。とくにタイル舗装についてはすべりやすく危険度も高いとの評価結果を得た。 2.車いすユーザーを対象とした歩道の点的評価 歩道を対象に段差乗り越え時の衝撃、路面の滑り、および路面走行時の振動を計測した。歩車道境界縁石を通過する時の衝撃については、各種の歩車道境界縁石の衝撃度の違いについて測定した。路面のすべり評価では区間的なすべり抵抗は見た目が同じ路面であっても振れ幅のあることが分かった。湿潤時のタイル舗装に関して滑りやすい路面素材であることが確認された。振動評価では、走行時の通常的な振動と段差通過時などの衝撃的な振動に暴露されることが分かった。振動を抑えるための工夫を路面と車いすの機構両面から検討してゆくことが今後の課題であることも確認された。 3.車いすユーザーの負担感評価 道路区間を実際に走行したときの負担感を計測した。本研究では0.8m/s2以上の振動に、130秒の走行で65秒間暴露された計算結果となり、今後車いす利用者の外出がより活発になると、現状では二次障害を誘発する原因となり、身体負担評価を取り入れたバリアフリー評価と負担感を減らす車いす機構の必要性を確認できた。
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Research Products
(3 results)