2008 Fiscal Year Annual Research Report
RC造建築物の維持保全に係わる補修工法の効果の評価に関する研究
Project/Area Number |
19560561
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
桝田 吉弘 Utsunomiya University, 工学研究科, 教授 (30272214)
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Keywords | 補修工法 / 鉄筋防錆処理材 / 断面修復材 / ポリマーセメントモルタル / 樹脂モルタル / 塩化物量 / 研り / 補修の境界部 |
Research Abstract |
鉄筋が腐食してコンクリートが劣化し各種の補修工事を施した状況を再現した試験体を20年間にわたって長期屋外暴露試験に供し、鉄筋腐食度を計測して補修効果の評価を行った。劣化要因は、コンクリート中の塩化物イオン量とし、0.5、1.5および3.0kg/m3の3水準とした。また、補修工法の仕様として、劣化したコンクリートの切り取り範囲、各種の鉄筋防錆材、断面修復材、表面被覆材などの補修材料とし、これらの工法の仕様の補修効果の評価を行った。補修効果の評価は鉄筋腐食度を計測し、発錆面積率を指標として行った その結果、コンクリート中の塩化物イオン量が多い場合は、鉄筋腐食補修工法による腐食抑制効果は、あまり期待でないこと、劣化したコンクリートは鉄筋の裏側まで切り取らないと効果が期待できないこと、鉄筋防錆処理材を施すと補修効果が向上することなどを明らかにした。 鉄筋腐食の評価指標として質量減少率を取り上げ、各種工法の補修効果を評価し、発錆面積率で評価した場合と同様な傾向を示すことを明らかにした。しかし、塩化物イオン量が多い場合や、補修部分と補修していない部分との境界部分では、発錆面積率が同じでも質量減少率には差がある場合があることを示した。
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