2008 Fiscal Year Annual Research Report
ヒートアイランド対策に有効な反射指向性を有する太陽熱高反射材の開発
Project/Area Number |
19560578
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
酒井 英樹 Osaka City University, 大学院・生活科学研究科, 講師 (90277830)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊與田 浩志 大阪市立大学, 大学院・工学研究科, 講師 (10264798)
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Keywords | 再帰反射 / 日射反射率 / ヒートアイランド / 都市環境 |
Research Abstract |
再帰反射材料の日射照り返し抑制効果に着目し,ヒートアイランド対策用建材として利用することを目的として,再帰反射材の試作,及び,その再帰日射反射率を測定するための評価装置の設計を行った。再帰反射性の発現方法には,大別して,プリズムの反射を利用するもの(プリズムタイプ)と,球状レンズの屈折を利用するもの(球状レンズタイプ)の2種類があり,研究実施計画に掲げた各タイプの課題について取り組んだ。 まず,プリズムタイプについては,概して再帰反射性能は優れているものの,複雑な入射角依存性を示すことが予想されることから,入射・反射分布を測定することができる評価装置の開発を行った。その結果,プリズムの反射構造単位よりも太い直径を持つ投受光一体型光ファイバーを用いた光学測定によって高精度にプリズムタイプ特有の複雑な再帰反射特性の入射角依存性が測定できることが分かった。つぎに,球状レンズタイプについては,塗料にガラスビーズ(球状レンズ)を混ぜることにより再帰反射性を発現させることができるが,再帰反射強度は概して低い。そこで,ガラスビーズの含有量と樹脂塗料の含水率を変えて混合することによる再帰反射性能の改善を試みた。その結果,ガラスビーズの含有量がある一定以上になると再帰反射強度が飽和すること,塗料の塗装時の含水率を高くすることで再帰反射強度が大きくなることがわかった。さらに,ガラスビーズ含有量と含水率により,再帰反射性能の波長依存性を制御しうることを示した。
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Research Products
(4 results)