2007 Fiscal Year Annual Research Report
住宅のDAMPNESSに起因するアレルギー性疾癌等への健康リスク要因の解明
Project/Area Number |
19560597
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Research Institution | Akita Prefectural University |
Principal Investigator |
長谷川 兼一 Akita Prefectural University, システム科学技術学部, 准教授 (50293494)
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Keywords | ダンプネス / アレルギー性疾患 / 室内環境 / 健康リスク / カビ / ダニ / 化学物質 / 疫学調査 |
Research Abstract |
(1)国内外の文献調査 最近の欧米諸国を中心としたDampnessに関する調査研究を中心に国内外の文献レビューを行った。各報告での問題意識や湿度に関連する健康上の被害状況を整理し,各国の状況や問題の所在を明らかにした。また,欧米諸国では,公的機関等によりDampness問題の防除のためのガイドライン作成の動きが見られるため,各国の最新の情報を収集し対応状況を整理した。文献はスプレットシートに蓄積し,約350件の文献を整理した。 (2)ケース・コントロール研究に基づく実測調査の実施 ケース(患者群)とコントロール(対照群)を対象として,室内の温湿度環境,微生物濃度,居住者の体調に関する1年間の長期実測を行った。 調査対象は,申請者が昨年度までに秋田県にて実施したアンケート調査より抽出し,ケース5件,コントロール5件の住宅より調査協力を得ることができた。いずれの住宅も築4〜8年であり,大半の住宅において断熱気密施工,暖房・換気設備が施されている。 居住者の健康状態は,全体的に子供の症状が重く,13人中12人は医師による診察を受けた経歴があり,アレルギー性鼻炎が5人,アトピー性皮膚炎が6人,気管支喘息が3人,さらにアレルギーテストによりハウスダストに対する陽性反応を持っている子供が3人見られる。現在も6人の子供は薬を服用することがある。 実測調査により症状の変化と物理環境の変化を同時に捉え,健康に影響を及ぼしている要因について総合的に考察した。その結果,以下のことが明らかとなった。(1)何らかの健康被害を訴えている住宅では,冬期にカビ数が多くなる傾向がある。(2)室内のカビ数と体調不良症状とに関連性が疑われる事例を把握したが,現段階ではカビアレルゲンの寄与を明確に示すには至っていない。(3)ハウスダスト中のカビ数は浮遊真菌と関連性が見られ,室内のカビ汚染の原因として無視できない可能性がある。
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Research Products
(1 results)