2008 Fiscal Year Annual Research Report
デンマークとの比較による「生活支援型高齢者住宅」の住宅・生活サービス条件の検討
Project/Area Number |
19560615
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Research Institution | Aichi University of Education |
Principal Investigator |
小川 正光 Aichi University of Education, 教育学部, 教授 (80126929)
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Keywords | 高齢者住宅 / 生活サービス / デンマーク |
Research Abstract |
昨年度翻訳した、デンマークにおける高齢者住宅供給・計画と生活支援サービス提供のあり方を規定している「公営住宅法」に関して、条文を検討・考察し、わが国の高齢者住宅計画が学ぶべき点を抽出してまとめた。 そして、20年以上にわたり、先進的に「生活支援型高齢者住宅」を供給し、漸次、住宅と生活サービス内容を改善してきているデンマークにおいて、今後のわが国で高齢者居住施設の発展形態になると思われる介護・生活サービスを付帯した高齢者住宅事例について、見学による調査を実施した。その結果、高齢者の各居室が狭く、一部の設備を共用している住宅内容から、各住宅を広く確保し、個別性を高めた内容へと変化している実態を把握した。 後者の、各住戸の独立性を高めた事例の住棟形態には2タイプがみられた。本年度は、中廊下を挟んで各住戸を並べ、廊下の中央部分に居間と食堂の共用部分を配置したタイプを選定し、1つの典型事例について詳細な実態調査を行い、高齢者の生活実態と住宅計画の適合関係、職員による生活サービス内容の適切性について分析し、検討した。19戸について、住戸内の住み方採取と生活様式の聞き取りを行い、1日について、2階建て3棟の共用部分を巡回し、使われ方について時間系列による記録を行った。その結果、住戸規模が確保されているため、高齢者は自宅内で過ごす時間が長いこと、食事サービスは、高齢者の生活様式に合わせて、各自宅内と共用の食堂とで、自由に行われておることなどが明らかになった。
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Research Products
(1 results)