2007 Fiscal Year Annual Research Report
首都圏民間大規模戸建団地の空家・空区画発生メカニズムとその再生に関する基礎研究
Project/Area Number |
19560633
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
大月 敏雄 Tokyo University of Science, 工学部・建築学科, 准教授 (80282953)
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Keywords | 首都圏 / 戸建団地 / 民間開発 / 空家 / 空区画 / 土地区画整理事業 / 開発許可 |
Research Abstract |
本年度の研究は、以下の4項目について行った。 (1)首都圏における民間戸建住宅団地の開発経緯と空家・空区画の全貌把握(団地基礎データ収集):首都圏(1都7県)において戦後行われてきた「旧宅地造成事業」「開発許可制度による宅地開発」「土地区画整理事業による宅地開発」で、開発面積5ha以上の民間大規模戸建て住宅団地の全てを対象とし、各行政機関が保有する関連資料を網羅した上でその開発経緯の全貌を把握した(=以下「団地基礎データ」と称する)。 (2)団地基礎データのGIS化と団地開発経緯の類型化:(1)で補足した1都7件全ての団地を対象とし、GIS上に、団地基礎データを数値化したものを落としこみ、首都圏における民間戸建団地開発過程特徴・立地的特徴を明らかにし、団地形成過程、空家・空区画発生過程の分類を試みた。 (3)開発許可団地における住環境の変遷把握と類型化:東京・千葉・神奈川に立地する団地を対象とし、当初の土地利用計画図をベースとしたマップを作成し、これに過去の住宅地図から読み取った建物用途や空家空区画の発生状況、国勢調査から明らかになる人口動態や就業構造等によって、団地の変遷パターンを類型化した。 (4)空区画発生メカニズムの解明:茨城県の開発許可団地数箇所を対象とし、対象団地管轄の法務局出張所にて当該団地空区画の過去の所有状況・所有者の居住地などを網羅的に把握した。 (5)空家・空区画の再利用を通した団地再生の検討:茨城県内の団地を対象に、団地居住者組織及び自治体職員に対してのヒアリングを行った。また、関西方面の比較的著名な団地(千里NT等)について、空家・空区画を利用する団地再生に関するヒアリングを行い、団地再生手法の検討材料とした。
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