2008 Fiscal Year Annual Research Report
公的地域集会施設における日常的飲食交流に関する実証的研究
Project/Area Number |
19560634
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
曽根 陽子 Nihon University, 生産工学部, 教授 (90171389)
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Keywords | 公民館 / 集会所 / コミュニティ / グループリーダー / 飲食交流 / 近隣交流 |
Research Abstract |
平成20年度には首都圏の公民館1129館、千葉市と習志野市の地域集会所1118箇所に往復葉書によるアンケート調査を実施し、いずれの調査も50%前後の回収率を得られた。 設問内容は飲食交流の実施状況と設備等の整備状況である。往復葉書という簡易な方法をとったのは、回答者の抵抗感を少なくするためだが、調査の結果、公民館、地域集会所の飲食交流の概要は、調査以前に予想したとおり、(1)不活発であること、(2)都市部と農村部の違いがあること、(3)施設設備整備状況と活動の有無が関係することが確認された。 これらの回答の中から、飲食交流に積極的・先進的・特徴的と思われる事例を抽出し、公民館31件、地域集会所8件のヒヤリング調査を実施した。並行して、さいたま市と船橋市の公民館3件をヒヤリング調査した。 各事例の飲食交流の成立契機は(1)他の活動目的に付随して発生(2)飲食行為が目的(3)調理・提供が目的の、3タイプに分けることができる。また、各飲食交流はそれぞれ内容も経緯も違っているが、共通して以下の特徴を持つ。(1)飲食を通じて相互の交流を活発化し、地域活動を盛んにしている。(2)施設運営者、グループリーダー等が飲食交流に対して肯定的な考えを持っている。(3)施設・設備は立派である必要はないが「作る・提供」を中心とする交流では一定規模の設備が必要。(4)飲食交流が地域交流の場となっている。(4)新たなコミュニティ・ビジネスの可能性もある。現在本論文の一部は日本建築学会論文報告集に投稿済みで、同技術報告集に投稿する準備をしている。
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Research Products
(1 results)