2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19560640
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
森本 信明 Kinki University, 理工学部, 教授 (50092903)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 亨弘 近畿大学, 理工学部, 助手 (70088483)
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Keywords | 違法・地域許容 / 建築協定 / 隣接地 / まちなか戸建 / 都市型住宅地像 / 地区計画 |
Research Abstract |
平成20年度においては、平成19年度に実施した調査研究の成果を、森本・前田の共著として出版した『まちなか戸建-持家化社会のまちづくり』(2008・11)の第11章として成果を公表し、新たな調査として神戸市・箕面市・堺市を対象として、すでに更新時期を越えている古い時期の建築協定地区における隣接地の発生状況・発生メカニズムの調査を実施した。 前者は、一連の「まちなか戸建」研究の総合的なまとめを行った著書であり、単に「違法・地域許容型建築物群」の研究成果が盛り込まれているだけではなく、低中層高密型の都市住宅地像を、「まちなか戸建」を中心として構成することの重要性を提起したものである。 古い時期の建築協定地区の調査については、敷地の利用密度を高めようとする都市化の圧力の強い地域では、協定に違反する事例が多く観察されるのではないかという仮説で調査を進めた。その中で、協定の更新をきっかけに、「隣接地」という形で、当初の建築協定地区の中に、「除外地」が発生している実態が明らかになった。そのため調査の焦点を、隣接地の発生状況の確認と、隣接地居住者に対するインタビュー調査による隣接地発生メカニズムの解明に設定した。その結果、隣接地の発生が多くみられる地区があること、隣接地の発生メカニズムについての仮説が得られるなど、注目すべき研究成果をあげることができた。
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