2007 Fiscal Year Annual Research Report
微粒子などの微細構造を利用したα"-Fe_<16>N_2の磁気異方性の研究
Project/Area Number |
19560661
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
喜多 英治 University of Tsukuba, 大学院・数理物質科学研究科, 教授 (80134203)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳原 英人 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 准教授 (50302386)
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Keywords | 鉄窒化物 / 強磁性 / 磁気異方性 / 微粒子 / 共沈法 / 均一沈殿法 / 鉄酸化物 / ナノ粒子 |
Research Abstract |
19年度は、目的である「大きな粒径の均一な窒化鉄粒子生成」に向けて、20nm程度からより大きな粒径の酸化物微粒子を出発材料として使うことにより、大粒径の単相窒化物の生成を試みた。 ・ 130nmマグネタイト粒子(既製メーカー品)の窒化 ・ 共沈法によるマグネタイト粒子の粒径制御作製及びそれを出発物質とした窒化微粒子 第一の方法では、詳細なアンモニア窒化を行った。まずγFe_4N生成のための窒化条件を調べたところ、80%程度以上に単相化することは困難と判った。これは粒子中心部に比べて外部の窒素濃度が高くなるためと考えられ、侵入型化合物の宿命である。そこで窒化後の粒子を再度還元して表面の窒素濃度を減少させて、再度窒化する「繰り返し窒化法」を考案し、Fe_4N相を90%程度まで上昇させることに成功した。残りは表面酸化相と考えられるため、ほぼ単相と考えてよい。同じ130nm粒子からα"-Fe_<16>N_2の合成を試みた。これにはより低温・長時間での窒化が必要であり、このため相当量の酸化物の混入生成がみられた。大粒径の出発物質を用いることから、表面効果は小さいため表面ではなく窒化反応中に酸化が進行すると考えられる。グローブボックスの活用やアンモニアの配管、酸素混入を抑えたガス導入経路の改善などが必要と判った。 第二の課題として、比較的大きな粒子生成に適する均一沈殿法をもちいて酸化鉄粒子の生成を行った。この結果、100nmから200nmの粒子径のマグネタイト粒子を生成できた。粒子径は制御できるがばらつきがあることや、焼結防止のための表面処理が出発物質としての残された課題であ
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Research Products
(4 results)