2008 Fiscal Year Annual Research Report
ガラスのミクロ構造と破壊現象-10KW級ファイバレーザーの実現を目指して-
Project/Area Number |
19560683
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Research Institution | Toyota Technological Institute |
Principal Investigator |
齋藤 和也 Toyota Technological Institute, 工学部, 教授 (20278394)
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Keywords | ファイバレーザー / シリカガラス / イットリビウム / レーザー破壊 / フォトダークニング |
Research Abstract |
単一モード10kW級ファイバレーザーを実現するための障壁となっているホストガラスのレーザー破壊現象に関して、ガラスのミクロな構造と破壊現象の相関を明らかにし、その抑制法を開発することを目的に研究を進めている。本年度の成果を以下に記す。 (1)X線照射による加速実験でフォトダークニングのAl共添加濃度との相関を明らかにした。フォトダークニングが進むと破壊閾値が大幅に減少すると考えられ、破壊を抑制するためにはなるべくAl濃度が少なくしてフォトダークニングを抑制することが望ましい。 (2)フォトダークニングによりどのような欠陥が生成するかを調べた.その結果、正孔捕獲中心による吸収の裾が、励起およびレーザー発振に影響していることを明らかにした。 (3) P共添加の効果を調べ、P添加により正孔捕獲中心の吸収の半地幅が、Al添加のものより狭いために、フォトダークニング抑制に効果的であることを明らかにした。 (4)フォトダークニングで生成するYb^<2+>の光学特性を明らかにした。また、還元雰囲気でYb^<2+>を故意に生成させた試料を作製し、この試料が紫外線照射により、非常に強いペール・グリーンの蛍光を発することを明らかにした。
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Research Products
(13 results)