2009 Fiscal Year Annual Research Report
凝固制御法によるナノ結晶粒子分散型銅基大寸法バルク金属ガラスの創製と高延性の実現
Project/Area Number |
19560689
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
張 偉 Tohoku University, 金属材料研究所, 准教授 (20400400)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
湯蓋 邦夫 東北大学, 金属材料研究所, 助教 (00302208)
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Keywords | 銅基金属ガラス / 凝固制御法 / 大寸法 / ナノ結晶粒子 / 高延性 / 複合材料 / ガラス形成能 / 合金化 |
Research Abstract |
本年度の成果として、1)核生成の理論を基づいて、Cuと正の混合熱を有するFeをZrCuAlガラス合金に添加することにより、ナノ結晶相がガラス相に分散することを狙っていた。5at.%のFeを添加した合金において、銅鋳型鋳造法で直径20mmのナノ結晶粒子分散したバルクガラス合金棒材の作製に成功した。また、このナノ結晶粒子分散型の大寸法バルクガラス合金の生成機構を検討した。さらに、このバルクガラス合金複合材料が大きな塑性変形を示すことを確認した。その大きな塑性変形が発現するメカニズムを解明した。その研究成果が学術雑誌Acta Mater.に掲載された。2)Cu-Ag元素同士の間に正の混合熱を有するCu基のCu-Zr-Agガラス合金の構造を明らかにし、その高いガラス形成能のメカニズムを解明した。この研究成果が学術雑誌Phys.Rev.Lett.に掲載された。3)また、Cuと正の混合熱を有するTaをZrCuAlNiガラス合金の添加および冷却速度の制御により、マイクロサイズのTa-リッチ結晶粒子が分散したバルクガラス材を作製できた。この金属ガラス基複合材では、23%の超大圧縮塑性変形を示すだけでなく、引張試験でも1.8%の塑性伸びを示した。このマイクロ結晶粒子分散バルクガラス材の生成および超大塑性変形が発現するメカニズムを解明した。その研究成果が学術雑誌Scripta Mater.に掲載された。4)高いガラス形成能を示す新型のCu基Cu-Zr-Al-Ag四元およびCu-Zr-Al三元合金を開発し、これまで最大直径15mmの高強度のCu基バルクガラス材が作製できた。その研究成果が学術雑誌J.Res.Mater.とMater.Transに掲載された。
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Research Products
(16 results)