2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19560690
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
尾中 晋 Tokyo Institute of Technology, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (40194576)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 雅治 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (50161120)
藤居 俊之 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 准教授 (40251665)
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Keywords | 表面 / 界面 / 析出物 / 平衡形状 / 擬多面体 / 微粒子 |
Research Abstract |
立方晶構造を持つ母相中には,しばしば,{100},{110},{111〕といった低指数面を界面とする等軸的な形状の析出物が観察されている.例えば,Cu中のCo-Cr粒子は{100}擬立方体として,そしてCu中のAg粒子は{111}擬四面体もしくは{111}擬八面体としてこの範疇に属し,{100},{110},{111}といった低指数面の組み合わせで構成されている多面体に近い形状の粒子もしばしば観察される.そこで,このような粒子について,擬多面体状粒子における形状の由来を議論するための理論的な考察を行った.つまり,{100}六面体,{111}八面体そして{100}-{111}十六面体およびそれらと球のあいだの種々の形状を対象にして,Broken-bondモデルで表面エネルギー密度の異方性が与えられる場合の総表面エネルギーの粒子形状依存性を調べた. また,母相Cu中に含まれる擬多面体状Ag粒子に関する実験的研究も開始した.Cu-Ag合金圧延板の焼鈍により,結晶粒が粗大な多結晶試料を作製したが,圧延板中でのAgの偏析と不連続性出により,Cu中の微細なAg粒子を得ることができなかった.そこで,Cu-Ag合金圧延板の一方向凝固を行い,単結晶を作製した.この単結晶の溶体化処理と時効処理を行い,その寸法が数十nm程度以下のAg粒子について,現在,系統的な形状観察を行っている.
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