2007 Fiscal Year Annual Research Report
反応性プラズマによるハイブリットナノ粒子創製に関する研究
Project/Area Number |
19560693
|
Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
奥山 秀男 National Institute for Materials Science, ナノセラミックスセンター, 主席エンジニア (80354215)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
目 義雄 独立行政法人物質・材料研究機構, ナノセラミックスセンター, センター長 (00354217)
打越 哲郎 独立行政法人物質・材料研究機構, ナノセラミックスセンター, 主席研究員 (90354216)
鈴木 達 独立行政法人物質・材料研究機構, ナノセラミックスセンター, 主幹研究員 (50267407)
|
Keywords | ハイブリット / ナノ粒子 / 強制蒸発 / アークプラズマ / 合金 |
Research Abstract |
本研究は、耐摩耗性、耐酸化性等に優れた窒化チタンと半導体や珪素含有合金等で知られるSiの、ナノサイズ領域下のハイブリット型複合粒子合成の可能性について検討したものである。TiとSiを任意の組成に秤量し、アーク溶解炉で目的合金を作製した。この合金を、水素-窒素-アルゴン混合ガス雰囲気中でアーク溶解して強制的に合金を蒸発・凝縮させてナノ粒子を作製した。透過電子顕微鏡で得られたナノ粒子を観察した結果、何れの合金組成から生成したナノ粒子(窒化チタン結晶体)も、これまでのような亜鈴状や立方体の各面に半球状粒子が付着したサイコロ状粒子のような形態は観察されず、その多くは窒化チタン結晶体の頂角がSiによって取られ、多角形の直方体状のものやこれらが合体して放射状に連結した集合体であった。 この粒子はエネルギー分散型X線分析装置(EDS)で分析した結果、窒化チタン結晶体の全域にチタンと窒素が認められるのに対し、シリコンは窒化チタン結晶体の中央部には見当たらず端面あるいは頂角付近のみに存在していることより確認している。また、粉末X線分析装置(XRD)からこの窒化チタン結晶体はTiNのみのピークでありSiあるいはSi_3N_4のようなピークは検出されなかった。 これらより、窒素との親和力が大きいTiとTiより窒素との親和力が小さいSiからなる合金は、窒素熱プラズマとの強制蒸発反応でTi蒸気は窒素と反応しTiN核を形成し成長、その成長途上のTiN上へSiが固溶してTiN-Siハイブリットナノ粒子を形成するものと推定した。
|
Research Products
(1 results)