2008 Fiscal Year Annual Research Report
金属系水素分離膜のハイブリッドその場膜強度評価法の開発と固溶水素脆化機構の解明
Project/Area Number |
19560714
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Research Institution | Oita National College of Technology |
Principal Investigator |
松本 佳久 Oita National College of Technology, 機械工学科, 教授 (40219522)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
湯川 宏 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助教 (50293676)
南部 智憲 鈴鹿工業高等専門学校, 材料工学科, 講師 (10270274)
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Keywords | 水素 / 金属物性 / 燃料電池 / 新エネルギー / 構造・機能材料 / 水素透過 / 水素脆化 / 小型パンチ試験 |
Research Abstract |
本研究は金属系水素分離膜の水素脆化ハイブリッドその場膜強度評価法を確立し,固溶水素濃度と水素脆化との関係を調べ,脆化機構を解明することを目指したものである。平成20年度は「(1)膜強度特性と構造転移特性の関係と金属と水素の相互作用の計算から固溶水素脆化機構を探求する,(2)合金元素の効果を定量的に評価して,延性一脆性遷移を温度と固溶水素量の関数として求めた新しい材料設計クライテリオンを構築し,パフォーマンス・チューニングされたニオブ(Nb)合金膜を提案する」ことを目標として研究を展開した。得られた知見を以下に要約する。 1. 水素脆化その場測定システムの拡張を目指し,GCバルブ切換えシステムの組込みを行い,各膜強度評価装置をインライン配置することにより,ミクロで静的な膜破壊検出機能を付加した。 2. 水素透過能の経時変化と割れ形態評価に向けた検討として,VCR継手を用いたNbおよびNb合金の水素透過環境下での流束の時間変化を測定した。またPCT曲線を基にして膜両面の負荷水素圧力(水素濃度差)を変化させた際の静的膜割れ検出を行い,破面性状解析およびすべり挙動特性の観察結果と併せて固溶水素脆化に対する感受性の変化を総合的に解明し,耐久性向上に向けた知見を得た。 3. 水素の溶解と拡散に及ぼす合金効果を水素透過能(流束)の観点で求めた。その結果,純Nb中の水素の拡散係数はPd-Ag合金よりも小さいが,NbにRuやWなどの合金元素を添加することにより,水素拡散係数が高くなり,水素透過能が向上することを明らかにした。また,この知見を基にパフォーマンス・チューニングされたbcc単相設計合金は,高い水素透過能と耐水素脆性,加工性および耐久性を兼ね備えており,非パラジウム系水素透過膜合金としての適用が期待できることを明らかにした。
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Research Products
(17 results)
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[Presentation] Alloying effects of Ru and W on the resistance to hydrogen embrittlement and hydrogen permeability of Nb2008
Author(s)
N. Watanabe, H. Fukaya, Y. Saito, G. Zhang, H. Yukawa, M. Morinaga, T. Nambu, S. Sato, K. Morisako, H. Togo, Y. Matsumoto, I. Yasuda
Organizer
Proc. of International Symposium on Metal-Hydrogen Systems (A3-6)
Place of Presentation
MH2008, Reykjavik, Iceland
Year and Date
2008-06-25
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[Patent(Industrial Property Rights)] 特許権2009
Inventor(s)
松本佳久, 南部智憲, 森永正彦, 湯川宏, 安田勇, 白崎義則, 黒川英人, 西井匠
Industrial Property Rights Holder
名古屋大学, 鈴鹿工業高等専門学校, 大分工業高等専門学校, 東京瓦斯(株)
Industrial Property Number
特願2009-62146
Filing Date
2009-03-14