2008 Fiscal Year Annual Research Report
積層複合粉末成形体の焼結力学解析のための材料データベースプロトタイプの構築
Project/Area Number |
19560733
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
品川 一成 Kagawa University, 工学部, 教授 (30215983)
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Keywords | 焼結 / 粉末冶金 / 複合材料 / 傾斜機能材料 / 材料特性 / セラミックス |
Research Abstract |
ニッケル,アルミナの単一および混合粉末について混合率,混合方法,試験温度,試験時間を変え,焼結応力及び粘性係数を計測した.これらのデータを整理し,以下の検討を行った. 1.微細構造のモデル化:造粒と圧粉の手順を変えることで,分散状態の異なる2種類の混合粉末試料系統を作製した.両者の差は充填率から算出した均一度により評価した.2種類の試料系統それぞれの焼結特性を調査した結果,均一度演焼結応力へ与える影響は少ないが,粘性係数については均一性の高い方が増加することがわかった.これより均一度が混合粉末成形体の微細構造を表すひとつの指標となり,また,焼結特性に影響する重要因子であることを明らかにした. 2.焼結特性の定式化:等価介在物法と平均揚理論を用いて,混合粉末の焼結特性を表すマイクロメカニックスモデルを構築した.本モデルにより,均一度の低い場合はニッケル,アルミナの単一材の焼結特性から,混合粉末の特性を表現できた.これには複合材料の構成材として,単一材の粉末成形体構造が維持されている点が重要であることも指摘した. 3.データの蓄積:ニッケル粉末成形体の焼結-圧縮試験において,荷重負荷開始時間を変えることで相対密度が異なる状態を作りだし,焼結特性を調査した.その結果,相対密度の増加に従い,粘性係数,焼結応力ともに上昇することを確認した.これより焼結特性の相対密度依存性を確認し,焼結構成モデルが適用可能であることを示した.
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