2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19560735
|
Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
瀧川 順庸 Osaka Prefecture University, 工学研究科, 准教授 (70382231)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東 健司 大阪府立大学, 工学研究科, 教授 (50173133)
|
Keywords | Ni-W合金 / バルクナノ結晶材料 / 電解析出法 / 電流密度最適化 / 浴組成最適化 / 均質化 |
Research Abstract |
本研究の目的は、電解析出法により、(1)結晶粒径50nm以下、(2)粒界アモルファス相を含まない、(3)厚み2mm以上、(4)マクロポアの最少化を実現したNi-Wバルクナノ結晶材料を創製することである。H19年度において、厚み2mm、W濃度の試料厚み方向への変化が0.72at%以下、平均結晶粒径約25nmのNi-Wバルクナノ結晶材料の作製に成功している。H20年度は、試料内にミクロンオーダーのポアを含有している、Niイオン量が理論値とずれているという問題に対する検討を行った。 まず、電流密度を最適化することにより、マクロポアをほとんど含まないバルクナノ結晶材料の作製条件を明らかにした。次に、浴組成の最適化により、Niが安定的に溶解しかつポアを含まないバルクナノ結晶材料の作製条件を明らかにした。さらに、合金析出量とNi溶解量の最適化をおこない、W濃度の試料厚み方向への変化が0.44at%以下の均一なバルクナノ結晶材料の作製条件を明らかにした。これらの結果から、W濃度1.6〜7.1at%任意の組成を有する、結晶粒径40nm以下で粒界アモルファス相を含まずかつミクロポアをほとんど含まない、厚み2mm以上のNi-Wバルクナノ結晶材料を創製する技術を確立した。得られた試料に対し、硬さ試験による機械的特性評価を行ったところ、従来9%以上であった硬度のばらつきが1%以下に減少し、非常に安定したデータが取得できた。
|
Research Products
(3 results)