2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19560739
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Research Institution | Sasebo National College of Technology |
Principal Investigator |
原 要一郎 Sasebo National College of Technology, 機械工学科, 教授 (70099886)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森田 英俊 佐世保工業高等専門学校, 機械工学科, 講師 (40332100)
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Keywords | レーザ加工 / スクライブ加工 / 熱応力割断 / 脆性材料 / クロススクライブ |
Research Abstract |
FPD等の薄膜ガラスを,レーザにより発生させた熱応力を利用し,表面にのみ亀裂を進展させることで脆性材料にスクライブ線加工を施す技術がある.この手法は,レーザ焦点形状が楕円であることや,加熱直後を水により冷却するなどの条件が必要である.これまでの計算で得られた,我々が提案する新しい2点照射の方法で,ガラスを高速スクライブ,レーザ割断を行うために,本研究では,2点間距離や出力,移動速度等と割断面状態の関連性などを実験から検証し,計算結果と併せて最適な加工条件設定について研究を行うことを目的としていた.そのために,当該年度は以下のような実施計画を立てた. (1)実験装置の製作(2)予備実験(ミラー等の反射率,レンズの減衰率測定)(3)熱応力解析(4)レーザ2点照射法によるスクライブ加工実験 項目(1)〜(3)については当初の計画通り行った.スプリット比については,予算の関係で1:2のものの1種類のみを用意した.項目(4)については,計画に従って以下のような実験を行った. 1)レーザ2点間距離とスクライブ加工成功の可否と最大引張り応力との関係 2)レーザ2点間距離とスクライブ深さの関係 3)最適な水冷位置と流量 本実験で用意した水冷用ノズルを利用した結果,80mm/sまでの領域の様々な2点間距離でスクライブ加工実験に成功した.また,レーザ加熱の2点間距離に比例してスクライブ深さも変化することを実験により示すことができた.しかし,現在の水冷システムでは冷却面積の対照性に問題があるため,次年度に改良し,さらなる冷却の最適化を図る必要がある.
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