2009 Fiscal Year Annual Research Report
高速遠心分配分離法による廃棄物中の希少金属資源化プロセスの創生とシステム設計
Project/Area Number |
19560743
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
永長 幸雄 University of Fukui, 工学研究科, 教授 (20020224)
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Keywords | 遠心分配分離 / 希少金属 / 液-液抽出 / クロマトグラフィー / 再資源化 / プロセス工学 |
Research Abstract |
平成20年度に続き、アルキルリン酸を用いた希土類イオン及びアルカリ土類金属イオンの溶媒抽出分離と高性能遠心分配クロマトグラフィー(HPCPC)による分離に関する基礎的及び応用に関する研究を行った。本年度は具体的な廃電子機器物質として、アルカリ土類金属及び希土類金属を含んでいる蛍光管を選び、硝酸による試料溶解と抽出分離の前処理についても検討した。 溶媒抽出に関する研究では、ビス-2-エチルヘキシルリン酸(BEHPA)を抽出剤とする希土類金属イオンの二相間分配平衡について、種々の条件下で抽出実験を行った。BEHPAは比較的弱い酸であることから、金属イオンとの錯体生成定数がかなり小さく、微酸性溶液からでも定量的に抽出できることがわかった。特に、鉄(III)はpH1.0からでもほぼ100%抽出された。従って、実際の金属試料ではクエン酸または酒石酸などの有機酸を共存させて事実上水溶液に残し、目的金属イオンのみを抽出することが望まれる。0.1M酒石酸溶液から0.1M BEHPA/ヘプタンへの各種希土類金属オンの溶媒抽出では、原子番号順に抽出されやすく、隣接する金属間の半抽出pHはかなり接近していることがわかった。半抽出pHは他の有機リン酸(D2HPEやCyanex272)を用いた場合と比較するとかなり大きく、より塩基側からの抽出が可能であることから、金属イオン間の分離に関しては有利な結果となった。 まず、実試料はできるだけ低濃度硝酸で溶解し、試料溶液中からアルカリ金属と希土類金属の2つのグループに分けるための抽出分離実験を行った。その後、より高濃度硝酸で逆抽出した。この試料水溶液について偏心コイルHPCPC分離を試みた。その結果、2段階溶離を用いた方法によりイットリウムとランタンの分離、ランタンと他の希土類金属の混合試料の分離に適用できた。
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Research Products
(2 results)