2007 Fiscal Year Annual Research Report
セルフシードクリスタル法による太陽電池用多結晶シリコンの高品質化
Project/Area Number |
19560745
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
宮原 広郁 Kyushu University, 大学院・工学研究院, 准教授 (90264069)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
成田 一人 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教 (50404017)
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Keywords | 多結晶シリコン / 一方向凝固 / ファセット / 太陽光発電 / 結晶成長 / 拡散長 / 過冷度 / 不純物制御 |
Research Abstract |
太陽電池素材で最も高い生産量を有する多結晶シリコンのインゴットについて、発電効率を向上させるための柱状晶育成条件について調査した。まず、小型石英製るつぼ(内径20mm高さ150mm)に高純度siを充填し、Ar雰囲気、温度勾配20K/cmで一方向凝固させたが、この時、凝固速度を0.15〜0.6mm/minから1.2〜2.4mm/minに変化させた。初期凝固部における結晶粒径は、試料引下げ速度の上昇と共に粗大になった。またるつぼ壁面に沿って成長する結晶が多く観察された。いずれも結晶内部には<101>または<211>方位へ成長する複数のΣ3双晶が観察された。初期速度は速い方が粗大結晶を得やすいが極端な速度の変化は結晶粒径の著しい微細化を招くので、0.6mm/minの初期速度から緩やかに低下させることが必要であることが示された。 続いて、双晶面が垂直となるように底面が20〜60°傾斜させたルッボを用いて一方向凝固させ、るつぼ底面部の優先結晶方位について調査した。るつぼ底面部においもて一般的な優先成長方位である<101>または<211>方位に成長する結晶が多く観察され、その成長方位を受けついで熱流方向へ結晶は成長した。従って、試料底部において熱流とは垂直の方向でも、広い過冷領域とわずかな温度勾配が存在する場合は、固液界面に含まれる双晶がキンクサイトとなり結晶成長を助長すると考えられた。 最後に、不純物の影響についてFeを数百ppm添加した試料を一方向凝固させ、不純物の存在場所及びその形態について調査した。FeはSiとの分配係数が小さいことから最終凝固部に偏析しており、さらに、結晶成長時には双晶を除く粒界に多く分布することが明らかとなった。また、Feは単体ではなく、窒化物または酸化物等の複合化合物として存在することがTEMにより明らかとなった。
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Research Products
(2 results)