2008 Fiscal Year Annual Research Report
含希土マグネシウム合金スクラップからの希土類の回収
Project/Area Number |
19560746
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
河原 正泰 Kumamoto University, 大学院・自然科学研究科, 教授 (60145282)
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Keywords | マグネシウム合金 / 希土類 / 真空蒸留 / 溶媒抽出 / リサイクル / イットリウム |
Research Abstract |
熊大マグネシウム合金に代表される希土類を含んだ高強度マグネシウム合金が数多く開発され、それらの合金は今後多量に使用されることが期待されている。しかしながら、そのリサイクル技術は、いまだ確立されていない。本研究では、含希土マグネシウム合金スクラップを真空蒸留し、その真空蒸留残さから酸浸出と溶媒抽出及び沈殿分離によって、希土類を分離・回収することを目的に研究を行った。 Mg-Zn-Y系及びMg-Zn-Y-Zr系の合金について検討を加えた結果、真空蒸留によってこれらの合金からYを残さに濃縮できることを見出した。ここで真空蒸留の凝縮物は、マグネシウム合金の原料としてそのまま利用できることが分かった。一方、真空蒸留の残さを酸浸出することにより、Mg-Zn-Y-Zr系の合金ではZrを2次残渣として分離し、MgとZnとYのほぼ全てを溶解させることができた。この溶液にPC-88Aを用いた溶媒抽出を適応することにより、Yを分離することができた。また、MgとZnとYが溶解した溶液にシュウ酸を添加することにより、Yをシュウ酸塩として選択的に沈殿させることができた。さらに、Mg-Zn-Y-Nd系の合金についても、同様の処理で希土類の分離・回収が可能なことを見出した。これらの研究結果は、含希土マグネシウム合金のリサイクルと希土類の回収についての指針を示すものである。
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