2008 Fiscal Year Annual Research Report
分子篩機能付き光触媒および強力な水素結合応用リアクターの開発と評価
Project/Area Number |
19560773
|
Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
橋本 圭司 Kinki University, 理工学部, シニアサイエンティスト (70425073)
|
Keywords | 粘土 / 分子篩 / 光触媒 / Potassium zinc aluminum silicate hydroxide / 2-プロパノール / シクロヘキサノール / TiO_2 / 光酸化反応 |
Research Abstract |
本年度は分子篩機能付き光触媒を次のように調製した。1)ガラス板上にTiO_2をコーティングできる条件(分散TiO_2濃度および分散剤量)を検討し、最適条件で塗布し、400℃で焼き付けた、2)この試料に粘土[Potassium zinc aluminum silicate hydroxide (Zn-Mica)]の薄膜を円滑に被覆するため、(1)で作成した試料のシラン化処理をし、TiO_2表面の疎水化をした、3)Zn-Micaに疎水性を付与するため、常法に従い4級アミンでイオン交換した、4)テフロン製ビーカーにクロロホルム:メタノール=9:1の混合液にイオン交換済みZn-Micaを分散させた分散液および純水を注いだ、5)30分静置後、(2)で処理した試料をディップコートし、Zn-Mica薄膜で被覆した。被覆試料は400℃、空気雰囲気で1h焼成した。一部この試料を0.05N-HCl水溶液を用いて、0.5h酸化亜鉛層の溶解処理をし、洗浄乾燥した。6)TiO_2塗布およびZn-Mica被覆、HCl処理の3試料について、XRDおよびSEMを用いて物性の測定を行い、Zn-Micaの薄膜で被覆できたことおよびHCl処理後もZn-Micaの構造が維持されていることを確認した。7)これら3試料についてモデル反応として、2-プロパノールおよびシクロヘキサノールの光接触酸化反応を行い、HCl処理試料の分子篩機能について検討した。この結果、Zn-Mica被覆試料は両基質に対して活性を示さないのに対し、HCl処理試料は活性が2-プロパノールに対してはTiO_2の40%の活性に回復したが、分子サイズが大きいシクロヘキサノールに対しては全く活性が回復しないことが分かった。以上から、TiO_2光触媒にZn-Mica被覆・部分溶解することで分子篩機能が付与できることが明らかになった。
|
Research Products
(4 results)