2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19560774
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
許 亜 National Institute for Materials Science, 燃料電池材料センター, 主幹研究員 (00370304)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
出村 雅彦 独立行政法人物質・材料研究機構, 燃料電池材料センター, 主任研究員 (10354177)
平野 敏幸 独立行政法人物質・材料研究機構, 燃料電池材料センター, NIMS特別研究員 (90354183)
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Keywords | Ni_3Al金属間化合物箔 / 水素製造用触媒 / ナノ組織化 / 表面処理 |
Research Abstract |
優れた耐熱性を有するNi_3Al基金属間化合物箔は水素製造反応に触媒活性を示す。このNi_3Al箔は容器材と触媒の2役を兼ねることができ、水素製造用高温マイクロリアクターへの応用が可能である。本研究では、Ni_3Al箔の水素製造用の触媒特性を向上させるため、複相箔のナノ組織化と酸・アルカリによる表面処理の2つの手法を用い、Ni_3Al基複相箔の表面に高活性のNi微粒子が分散したナノ組織構造を創製する。平成19年度では、精密鋳造と強冷間圧延でNi_3Al/Ni複相箔(組成:Ni-18at%Al;厚さ:30μm)を作製した。メタンから水素を製造反応(メタンの水蒸気改質反応)に対するこの冷間圧延複相箔の基本触媒特性を調べた。また、熱処理により箔の冷間圧延組織に回復・再結晶を起こさせ、複相箔のナノ組織化を試みた。以下の結果が得られた。1)メタンの水蒸気改質反応に対して冷間圧延複相箔が触媒活性を示すことが分かった。その水素ガスの生成速度は温度の上昇と共に増加した。キャラクタリゼーションの結果、反応中箔表面層のAlが選択酸化されることによって、Ni粒子が生成し、触媒活性を担うことと考えられる。2)強冷間圧延複相箔を700-800℃で短時間熱処理し、一定の回復・再結晶を起こさせれば、複相ナノ構造が形成できることが分かった。 これらの結果により、冷間圧延Ni_3Al/Ni複相箔を用いて、ナノ組織化と酸・アルカリ表面処理により触媒特性向上の可能性を明らかにした。
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Research Products
(10 results)