2008 Fiscal Year Annual Research Report
零収束エネルギー原点可制御性に基づく宇宙機のランデブ・フォーメイション
Project/Area Number |
19560785
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
市川 朗 Kyoto University, 工学研究科, 教授 (00115437)
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Keywords | 円軌道 / 楕円軌道 / フォーメイション / インパルス制御 / 最適レギュレータ / 原点可制御性 / 姿勢制御 |
Research Abstract |
地球周回円軌道上の宇宙機間のフォーメイション問題について、進行方向の3インパルスにより、速度変化の総和を最小にする最適制御を実現できること、地球方向のインパルスでは、速度変化の総和はその2倍となること、さらに状態フィードバックによる制御では、その中間となることを明らかにした。以上の研究では、フォーメイションに用いる相対軌道は、線形化方程式の周期解を用いているが、もとの非線形方程式の周期解を用いる方が自然である。そのため、後者の周期解を与える初期条件決定法を提案し、それを用いてフォーメイション問題を考察した。その結果、速度変化の総和を増加させることなく、フォーメイションが可能であることを示した。楕円軌道上のフォーメイション問題に関しては、円軌道上の問題にならい、半周期ごとのインパルス制御を行うと制御系が簡単になり準最適制御を求めることができ、状態フィードバックによる制御により、同等の制御性能が得られることを示した。インパルス制御の最適性に関しては、システム変換により、解析しやすい表現が得られているが検討中である。追従制御によるアクティブフォーメイションは、速度変化の総和は大きくなるがフォーメイション形成時間は自由に設定できるので、緊急ミッションへの活用には有効である。宇宙機間の姿勢追従問題の制御系は軌道の制御系とまったく異なるが、零収束エネルギー原点可制御性を有することを示し、最適レギュレータ理論により燃料消費の少ない制御法が実現できることを示した。
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