2008 Fiscal Year Annual Research Report
劣駆動型宇宙機への無駄時間補償・一定制御手法の研究
Project/Area Number |
19560787
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
小島 広久 Tokyo Metropolitan University, システムデザイン研究科, 准教授 (50322350)
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Keywords | 劣駆動システム / 適応制御 / スライディングモード制御 / 不連続制御 / 非ホロノミック拘束 |
Research Abstract |
2リンク平面宇宙ロボットの姿勢制御問題において,モデル化誤差(本体の慣性能率誤差)及び時間遅れを補償するために,適応不変マニフォールドベースト切替制御則を提案した.本提案手法は,動径不変向角と呼ばれる不変マニフォールドに到達するまで,アームを目標値まわりで一定回転させつつ,本体慣性能率誤差を補償する第1段階と,目標値まで不変マニフォールド上を滑る第2段階からなる不連続な制御手法である.数値計算により,慣性能率をほぼ正しく推定でき,アーム角度ならびに本体姿勢を目標値へ遷移させることが可能であること及び整定時間がムカジーら提案の方法よりも短いことを確認した.また関節空間内での目標値との距離を一定とし偏角を一定速度で動かす制約を置くことにより,予定軌道からのずれを用いて遅れ時間量を推定可能であることを確認した.さらにステッピングモータ,エンコーダ,磁気センサーから構成される実験装置を作成し,不変マニフォールドへの到達判断が可能であり,その後の第2ステップの制御により目標姿勢状態付近へ到達できることを検証した.また,誤差を抑制するために,不変マニフォールドとの距離に応じて第1ステップと第2ステップを順次繰り返す,繰り返し切替え制御(一種のスライディングモード制御)を実装し,目標状態近傍に到達できることを確認した.なお,磁気センサーの分解能,ノイズのため,シミュレーションと同じ状態での目標状態への接近とはならず,関節位相空間上では異なる方向からの接近となったが,これは時間遅れ等による影響であり,数値シミュレーションと類似した傾向を示していることを確認した.
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Research Products
(4 results)