2008 Fiscal Year Annual Research Report
繰り返し曲げを受ける防撓構造物の崩壊挙動解析法に関する研究
Project/Area Number |
19560801
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
正岡 孝治 Osaka Prefecture University, 大学院・工学研究科, 教授 (10244659)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北浦 堅一 大阪府立大学, 大学院・工学研究科, 講師 (00081399)
坪郷 尚 大阪府立大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (80254431)
柴原 正和 大阪府立大学, 大学院・工学研究科, 助教 (20350754)
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Keywords | 繰り返し曲げ / 防撓構造 / 崩壊挙動 / 有限要素法 / 座屈 / 溶接初期不整 / 固有歪 / 破断 |
Research Abstract |
船体は縦方向(前後方向)に長い構造体であり、水に浮く梁とみなすことができる。船体梁(Hull girder)には船体自身の自重、積荷による荷重、浮力、波による荷重がはたらく。船体梁にはたらく荷重が許容曲げモーメントを超えると船体は折れ曲がる(折損)。船が折損することは致命的な損傷である。最近、国内・国外の多くの研究者らにより、船体縦曲げ強度の推定法が研究されている。船体は折損後、波浪中で繰り返し曲げを受けさら損傷箇所をひろげていく。このメカニズムを解明するために繰り返し曲げ実験をもとに「繰り返し曲げを受ける防撓構造物の崩壊挙動解析法」について検討を行った。 (1)繰り返し曲げの実験法の確立:4点曲げ実験試験機を製作した。繰り返し曲げを受ける防撓構造物の崩壊挙動を確認する実験を行った。繰り返し曲げ、すなわち、荷重の負荷・徐荷によって生じる現象を整理した。 (2)溶接初期不整を考慮した解析法の確立:溶接は金属を溶かして接合する方法であり、接合により溶接残留応力、溶接初期たわみが発生する。本研究では溶接によって生じる初期不整を有限要素法に適用し、構造体の崩壊挙動に大きく影響を及ぼす初期不整を確認した。さらに、初期不整を有する構造部材の最終強度の推定法を提案した。 (3)繰り返し曲げ時の破断のメカニズムの解明:繰り返し曲げによって生じる破断のメカニズムを実験から明確にした。圧縮部が圧縮・引張を繰り返し早い段階で破断が生じることを確認した。
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