2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19560804
|
Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
深澤 塔一 Kanazawa Institute of Technology, 工学部, 教授 (80143171)
|
Keywords | 船体構造設計 / 設計不規則波 / 直接荷重解析法 / 大型コンテナ船 |
Research Abstract |
「設計不規則波」と「直接荷重解析法」を統合して船体の局部応力の最大値を推定する手法については、これまでの研究代表者の研究によって、設計不規則波の生成に応力の応答関数を用いることで設計値として妥当な結果が得られることがわかっている。しかしながら、応力の応答関数を作成するには多数の波周波について構造解析を行わなければならないため、これに膨大な工数が必要となり、設計不規則波を用いて解析工数を減らす意味がなくなってしまう。そこで、本研究では、局部応力の応答関数そのものではなく、計算が比較的簡単である荷重の応答関数の情報を援用し、かつ、応答の非線形性を考慮して、設計不規則波を船体構造設計における最大応力推定法として用いる手法を確立することを目的とする。 本年度は、まず、変動水圧、縦曲げモーメント、ねじりモーメントなど、数多くある荷重の応答関数を用いて設計不規則波の生成を行ってそれらによる応力を求め、応力の応答関数を用いた場合との比較を行い、各局部応力についてどの荷重の応答関数情報を援用すれば精度の良く最大応力が推定できるかを検討した。その結果、船と波との出合角については特定の波向きが重要であることがわかった。また、縦曲げモーメント、ねじりモーメント、波浪変動水圧の応答関数や短期パラメータが有意となる場合については、各荷重の応答関数の特徴を利用して設計条件における船と波との出合角を定めることができることがわかった。
|