2008 Fiscal Year Annual Research Report
コンテナ船の初期構造計画時における全体強度解析法の実用化に関する研究
Project/Area Number |
19560805
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Research Institution | Nagasaki Institute of Applied Science |
Principal Investigator |
野瀬 幹夫 Nagasaki Institute of Applied Science, 工学部, 教授 (70156199)
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Keywords | 構造解析 / 薄肉変断面梁 / 曲げの反り / 独立型多層多重連結領域 / 実用化新概念 / 捩れの反り / 船の全体強度 / 汎用化 |
Research Abstract |
H20年度は、前年度に開発した新TR-Warpsと比較するために、汎用有限要素解析プログラムを用いてコンテナ船船首尾部の横式構造部材(横隔壁、トランスリング、クロスデッキ等)が、船体の捩り強度に与える影響を検討した。 1.新TR-Warpsはほぼ完成していたが、コンテナ船船首尾部の「雛壇型かつ独立型多層の多重連結領域を有する横断面構造」に対応してないことが判明し、本年度はこの断面にも適用できるように、「部材同士の接続関係」と新概念を導入し適用可能となり、新TR-Warpsの汎用性が増し完成した。 2.(1)、コンテナ船第2・第3船倉を、一端固定・他端自由かつ単船殻断面梁のFEMモデル化し、その際、水密横隔壁、部分横隔壁、ボックス型クロスデッキの各横部材を順次付加しFEM解析を行い、これらの横部材の存在が捩り強度に及ぼす影響を検討した。その結果、水密横隔壁およびクロスデッキ付近で、僅かな影響は生じているものの、実用上これらの部材による影響は少ない。 (2)、(1)と同じ境界条件で、コンテナ船第2・第3船倉を、横部材なしの二重船殻Warpsモデルと横部材が存在する二重船殻実船モデルのそれぞれのFEMモデルを作成し、横部材が捩り強度に及ぼす影響を検討した。その結果、剪断応力が3Kg/mm^2以上の部材では、両者の差は最大約9%程度であったが、その絶対値は小さく、実用上横部材による捩り強度に及ぼす影響は実用上無視できる。 (3)、コンテナ船第2・第3船倉を、一端固定・他端自由の境界条件を付加した単船殻断面梁のFEMモデルで解析したことにより、船長方向の変位が自由に生じた可能性ある。次年度は、上部構造物・船首部構造が存在した実船に近い境界条件を付加した全船モデルで、最終的に横部材による捩り強度に及ぼす影響を実用上無視できるかどうか検討する必要がある。
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Research Products
(2 results)