2007 Fiscal Year Annual Research Report
地中物体の広域な3次元イメージングのための同軸給電アレー型ボアホールレーダの開発
Project/Area Number |
19560814
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Research Institution | Osaka Electro-Communication University |
Principal Investigator |
海老原 聡 Osaka Electro-Communication University, 工学部, 准教授 (20301046)
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Keywords | ボアホールレーダ / 指向性 / アレーアンテナ / イメージング |
Research Abstract |
本年度の研究成果を以下に列挙する。 (1)同軸型レーダ用ダイポールアレーアンテナの最終設計:直径0.6mmの細心セミリジッドケーブルを用いて各アレー素子の受信電圧を1ヶ所へ集中させる。これら多チャンネル信号を高周波スイッチによって1本の同軸ケーブルに接続し、1組の高周波増幅器とレーザダイオードによって地表へ信号伝送する。ボアホールレーダモーメント法ではアンテナを細線近似することで計算の高速化をはかっている。このため、電気/光変換ユニットを直径2cm程度の細長い円柱導体にパックすることで、アンテナ、給電線(中央部と枝分かれ部)及び電気/光変換ユニット、及び坑井の全てを含めた電磁界計算を可能にした。一方、グランドプレーン上に坑井と本アンテナを模擬したモデルを作製し実験を繰り返した。この実験結果と理論計算と比較しながら最適なアンテナ形状パラメータを設定し、アンテナを設計した。給電線(中央部)と電気/光変換部上に強い電流が誘導され、その長さに対応した共振が起こりえることがわかった。 (2)花崗岩中でのレーダシステムの確認:坑井に同軸型レーダの受信部を挿入し、別の坑井から電磁波を放射させ、波源の3次元位置を推定できることを確認する。さらに、光変調器型レーダに比べ60dB以上の感度向上を確認した。坑井内の媒質が水と空気の場合でボアホール効果の推定精度への影響がボアホールレーダモーメント法を用いた信号処理で抑えられていることを確認した。 本研究で試作する同軸型レーダは既存の光変調器型レーダを改造することで実現した。この際必要となる高周波電子回路、アンテナ、地表装置は手作りで試作した。
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Research Products
(7 results)