2008 Fiscal Year Annual Research Report
光応答抽出法による無廃棄物型貴金属リサイクルプロセスの開発
Project/Area Number |
19560818
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
竹下 健二 Tokyo Institute of Technology, 資源化学研究所, 准教授 (80282870)
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Keywords | 抽出 / 光応答抽出 / Cis-Trans転移 / 貴金属 / 協同抽出 / ソフトドナー配位子 / 流通系 / 連続抽出 |
Research Abstract |
本研究の目的は貴金属回収のための無廃棄物型化学システム「光応答型溶媒抽出システム」を構築することである。H20年度の研究成果は以下の通りである。 ● アゾ基を含むスルフィド系ジアミド(SDA)配位子及びバイピリジン配位子を抽出剤として、Cis-Trans転移を利用した目的貴金属(Au、Pd、Pt)の高選択回収を試みた。SDA配位子は金、Pdに対する配位力がバイピリジン配位子に比べてかなり強く、分子中の配位子の構造変化をさせることが難しく、配位力の弱いバイピリジン配位子のほうが光応答に適していた。 ● バイピリジン配位子を含むアゾ化合物(BDPDA)を用いて協同抽出剤について検討をした。その結果、カルボン酸が協同抽出剤として適していることがわかった。金の抽出に対しては360nmのUV光照射でBDPDAをCis化して抽出を促進できるが、460nmの可視光照射では逆抽出できなかった。しかしながら、700nmの長波長の可視光を用いることで効率的に金を逆抽出できることがわかった。Pd抽出については光応答効果が認められなかった。Pt抽出については360nmのUV光と460nmの可視光照射で協同抽出剤を用いることなく効率的な光応答抽出が可能であった。Au、Ptの分離回収に光応答抽出法が適用できることがわかった。 ● 簡単な油水二相流流動装置を用いて本法の実プロセスへの適用性を検討した。並流で水相(Auイオン含有水溶液)と油相(BDPDA+クロロホルム)を流してUV照射をすることで流通系でも抽出を促進できた。
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Research Products
(6 results)