2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19560821
|
Research Institution | The University of Shiga Prefecture |
Principal Investigator |
奥村 進 The University of Shiga Prefecture, 工学部, 教授 (70204146)
|
Keywords | 環境技術 / リサイクル / 長寿命設計 / 環境効率 / 物理寿命 / 機能儒教 |
Research Abstract |
昨年度までは環境インパクトを評価関数として考えていたが,本年度は環境効率を評価関数とし,これが最大となるような物理寿命分布について新たに考察した.このとき,コストに関する制約を考えた.また,需要関数やリユース部品に対する修理の有無,リユース部品の在庫品としての保持等,最適物理寿命に影響を及ぼす可能性がある項目を種々取り上げるとともに,物理故障の発生がとても小さいことを制約条件とする場合も考察した.このように最適な物理寿命分布に影響を及ぼすシステムパラメータを広範囲に取り上げ,それらの影響を調べた.これによって得られた研究実績は次の通りである. 1. 工業製品がクローズドループおよびオープンループで循環していく場合を想定し,リユース部品の物理寿命分布が環境効率に及ぼす影響を調べ,最適な物理寿命分布について考察した. 2. 評価関数に環境効率を導入し,単位時間あたりの環境インパクトを評価関数としたときと比較し,評価関数の差異にまる最適物理寿命分布に及ぼす影響を考察した. 3. リユース部品の物理寿命分布において,環境インパクトを小さくするには,その平均および変動係数を適切に設定することが肝要であり,その具体的な例をある特定のシステムパラメータのもとで導いた. 4. 物理故障が発生した製品は修理されることで使い続けられることも現実的には起こり得る.したがって,リユース対象部品が修理などのメンテナンスを受けることも考慮する必要がある.そこで,リユース対象部品のメシテナンスによって性能を回復する場合の最適物理寿命分布に関する影響を考察した. 5. 具体例として歯車を取り上げ,環境負荷が最小となるような最適物理寿命を導いた.
|