2007 Fiscal Year Annual Research Report
反射計を用いたThomson散乱計測装置による密度計測のための絶対較正方法の開発
Project/Area Number |
19560830
|
Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
南 貴司 National Institute for Fusion Science, 大型ヘリカル研究部, 助教 (40260046)
|
Keywords | プラズマ閉じ込め、安定性 / トムソン散乱計測 |
Research Abstract |
初年度の研究目標は反射計の設計製作及び解析手法の開発であった。 (1)反射計の設計製作様々な反射計の方式を検討した結果、取り付け空間の少ないトムソン散乱計測装置と併用可能であるということで、当初の予定通りもっともシンプルかつコンパクトであるFM反射計を採用するのが妥当であるとする結論をえた。対象となるプラズマの測定密度を考慮して26GHz-40GHzの掃引周波数としKaバンドの反射計の設計を行った。FM型反射計は発振器、二つのアンテナ,ミキサー、検出器、方向性結合器、導波管、データ取得装置からなる。各コンポーネントの構成は概ね当初の計画通り設計をすすめたが発振器は他研究での実績や経済性を調査した結果に基づき当初の計画から変更した。本研究では13GHz-20GHzの電圧制御型発振器を用いることとしこれをアクティブ逓倍器をつかって周波数を二倍にする手法で行うことにした。以上の結果に基づきFM型反射計を製作した。 (2)解析手法の開発初年度は較正値の尤度を計算して確率的に取り扱えるベイズ推定による較正値解析プログラムを研究開発を行った。ベイズ推定からトムソン散乱計測装置の絶対密度較正値を求める手法に関して種々の検討を行い、有望な手法を発現した。この方法は反射計の測定値を使ってトムソン散乱計測装置の較正値を逐次的に改良していくという特徴がある。モンテカルロシュミレーションを行って、この手法の評価を行ったところ、単純な平均による方法より、少ない反射計の測定結果で正しい較正値が得られることが分かった。反射計測定のワースト計測を仮定し大きな誤差が含まれている場合も極めて良好な較正値が得られることがわかった。
|