2008 Fiscal Year Annual Research Report
3次元ミクロンCT照準による3次元細胞照射技術の開発
Project/Area Number |
19560836
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
松山 成男 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 准教授 (70219525)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 浩道 東北大学, サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター, 教授 (00166654)
菊池 洋平 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教 (50359535)
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Keywords | ミクロンCT / マイクロビーム / 形態観察 / 細胞照射システム |
Research Abstract |
生きたままで細胞を形態観察し、そのままの状態で細胞を3次元的にイオンビーム照射することのできるシステムを構築するためには、各要素技術の高度化が必要であることが分かった。細胞観察にはミクロンCTの分解能向上が必要であるが、この為には、まず、マイクロビームシステムの高分解能化とビーム強度の増大が必要である。そのために、マイクロビームシステムの高性能化、加速器の輝度の向上、安定度の向上を図った結果、加速器の輝度は従来の2倍以上、電圧安定度は10^<-3>台から10^<-5>台へと大幅に向上した。また、マイクロビーム形成システム縮小率の向上と寄生磁場の低減を図ることにより、1ミクロンのビーム径においては200pA, 数100ナノメートルの分解能においては数10pAの電流を得ることが可能となり、短時間のCT撮影と高分解能の照準が可能となった。また、これらの改造によりビーム電流の安定度が大幅に向上し、画像に生じていたアーチファクトが大幅に低減した。CTシステムにおいては、回転軸精度等が悪いため、細胞観察が十分でなかったが、高精度ステージを導入することにより改善を図った結果高分解能のCT撮影が可能となった。 高度化を図ったシステムを用いて、ヒト肺細胞のミクロンCTイメージングを行った。凍結乾燥により形態を保存した状態での観測を行った結果、Tiターゲットを用いては細胞画像の取得が困難であったが、スカンジウムターゲットを新たに導入することによい、より高いコントラストを得ることが出来、数10ミクロンの大きさの細胞を鮮明にとらえることが可能となり、昨年度開発した照準システムにより照射が可能となった。
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Research Products
(4 results)