2008 Fiscal Year Annual Research Report
中性子、陽子及び光子入射中高エネルギー核分裂断面積に関する系統性の研究
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19560846
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Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
深堀 智生 Japan Atomic Energy Agency, 原子力基礎工学研究部門, 研究主幹 (50354783)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
国枝 賢 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 原子力基礎工学研究部門, 研究員 (50414553)
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Keywords | 解析・評価 / 核分裂 / 断面積 / 中高エネルギー / 中性子 / 陽子 / 光子 / 系統式 |
Research Abstract |
平成20年度には、7つの研究開発項目のうち、「(2)経験式の開発」、「(3)経験式に基づくプログラム開発」および「(4)実験データに基づく(3)のプログラムの比較・検証」を実施した。平成19年度に整備した中性子、陽子および光子入射核分裂断面積の実験データベースを基に、最初の複合核の励起エネルギーに対する核分裂断面積比(全反応断面積と核分裂断面積の比)の形でデータを整理した。これを用いて実験データのある核種に対する個別のフィッティングを行った。フィッティングで得られたパラメータの核種依存性を考慮し、Z^2/Aおよび(N-Z)/A(ここで、Zは当該複合核の原子番号(=陽子数)、Nは中性子数、Aは質量数(=Z+N))をパラメータに経験式を開発した。この経験式に基づく核分裂断面積比または核分裂断面積を計算するFISCALコードを作成した。FISCALコードを用いて中高エネルギー核分裂断面積実験データの相対値および絶対値との比較を行うことにより、経験式およびプログラムの検証を行った。経験式による核分裂断面積比および核分裂断面積の計算結果は、良好な再現性を示した。 また、原子力学会などの機会を捉えて、国内の核分裂研究を行っている研究者と議論し、経験式に追加できる可能性を有するパラメータに関する情報を得た。また、次年度に実施する予定である輸送計算コードへの組み込みに関して、当該コードの開発者とコンタクトし、準備を始めた。
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