2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19569004
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
中村 奈美 Nara Institute of Science and Technology, 情報科学研究科, 研究員 (30452527)
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Keywords | 非線形システム / 同次システム / 制御Lyapunov関数 / 小入力特性 / 制御則設計 / 逆最適制御 |
Research Abstract |
1.従来,制御Lyapunov関数を用いた制御系設計においては,入力制約はノルム制約として取り扱われてきたが,本年度は入力が凸可微分多様体に制約されている入力アファイン非線形システムに対して,制御Lyapunov関数の最急降下入力を求め,セクタ余裕を保証する連続安定化制御則を開発した.これにより一般の入力制約に対して適用可能となり,安定化領域を拡大することができた. 2.これまでに同次システムに対して同次安定化制御則を開発したが,本年度は局所同次な入力アファイン非線形システムに対して,局所同次な大域的逆最適制御則を設計した.この制御則により局所同次性を利用して収束速度を保証するため,大域的な安定性と局所的な収束性能を同時に設計することが可能となった.また,一般にシステムの局所同次次数は一意には決まらないので,目的に応じて局所同次次数を選ぶことによって,所望の性能を得ることができる. 3.フィードバック線形化可能な入力アファイン非線形システムに対して,局所LQ性を有する大域的逆最適制御を提案した.この制御則は局所的なLQ最適性を維持したまま,大域的な漸近安定性を達成するものであり,線形制御の性能を維持したまま順次非線形制御則に移行できるため,実用上有用である.また,制御則の有効性を磁気浮上系を用いた実機実験により確認した. 4.以上の研究成果を国内学会2件,国際学会3件で発表した.また, European Control Conference2009で1件発表予定である. 5.International Journal of Robust and Nonlinear Controlに1件,IEEE Transactions on Automatic Controlに1件,論文を投稿した.
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