2007 Fiscal Year Annual Research Report
レトロトランスポゾンの挿入多型と植物ゲノムの多様化の解析
Project/Area Number |
19570002
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大坪 久子 The University of Tokyo, 分子細胞生物学研究所, 講師 (20158801)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田村 浩一郎 首都大学東京, 大学院・理工学研究科, 准教授 (00254144)
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Keywords | トランスポゾン / 多型 / ゲノム多様化 / ゲノム構築 / 進化 |
Research Abstract |
1.イネレトロトランスポゾン、RIRE7の発現とDNAメチル化の解析:イネのレトロトランスポゾンRIRE7は低メチル化状態で発現が上昇する。したがって、まず、野生型イネ(日本晴)ゲノムDNAを抽出、系統間で多型をしめすRIRE7の5'LTRと3'LTR領域、さらにその隣接領域を対象としてBisulfite sequencing法でメチル化部位を解析した。Bisulfite処理後のDNAから対象とするLTR領域を間違いなく検出するために、PCR増幅用のプライマーの一方は必ずLTR外部に設計した。その結果、LTR上およびその隣接配列のシトシンのメチル化部位とメチル化の種類(CG,CHG or CHH)が明らかになった。メチル化酵素欠損イネ変異体(MET2、農水省・広近氏より供与)からもゲノムDNAを抽出し、低メチル化によるサイレンシングの解除にともなうLTRとその近傍のDNAメチル化の状態を解析した。その結果、RIRE7のサイレンシングとその解除が周辺領域のメチル化に及ぼす影響が明らかになった。上記の実験は、塩基配列の決定された日本晴(ジャポニカ系統)でまず行い、対照として、対応する座位に挿入のない(=つまり、その挿入部位で多型を示す)インデイカ系統についても同様に解析した。その結果から、レトロトランスポゾンの挿入の有無によるその領域のメチル化のパターンの変化が明らかになった。結果の一部は北海道大学の佐野教授のグループと共著で発表した。また、その他については、論文準備中。
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[Journal Article] Rice transposable elements are characterized by various methylation environments in the genome.2007
Author(s)
Tanaka, M., Kiyohara, A., Takasu, A., Kishima, Y., Ohtsubo, H. and Sano, Y.
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Journal Title
BMC Genomics 8
Pages: 469
Peer Reviewed
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