2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19570006
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
河村 富士夫 Rikkyo University, 理学部, 教授 (10126039)
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Keywords | 枯草菌 / rRNAオペロン / リボソーム / 抗生物質耐性 |
Research Abstract |
1.単一rRNAオペロンを持つ欠失変異株のサプレッサー変異株の解析 現在までに作製した単一のrRNA (rrn)オペロンを持つ7種の変異株, rrnO+, A+, I+, D+, B+,から、それらの増殖速度・胞子形成率・形質転換能の回復したサプレッサー変異株を多数分離し、それらの解析を行った。その結果、それらはいずれもrRNAオペロンを含む染色体のセグメントが増幅したために増殖速度と胞子形成が回復したものと考えられた。この増幅は、異なる長さのDNA断片が最初に重複し、さらに不等交差によりこのセグメントが増幅されたものと考えられる。増殖速度と胞子形成能の回復度合いは、rRNAオペロン以外の増幅した遺伝子の効果により違いが見られるものと思われる。 2.各rrnオペロンから薬剤耐性突然変異体、増殖もしくは胞子形成に影響を与える突然変異体の単離とそれらの変異をサプレスする変異体の解析 単一rRNAオペロンを持つ欠失変異株から自然突然変異により、エリスロマイシン(Em)、ストレプトマイシン(Sm)、スペクチノマイシン(Spc)に耐性を示す多数の変異体を単離した。これらの変異部位を各変異体より抽出した染色体DNAを用いた形質転換法により調べたところ、すべての変異部位がrRNA遺伝子内にマップされた。さらにそれらの変異の塩基配列を決定したところ、得られた変異のほとんどはかつてに報告された部位に一致していたが、新規な変異も見出された。現在rRNA遺伝子のみを増幅させる系の構築に成功したので、現在これらの薬剤耐性変異rRNAの増幅効果について検討を行っている。
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Research Products
(12 results)