2008 Fiscal Year Annual Research Report
アリを介した生物間相互作用による生物多様性の創出・維持機構の解析
Project/Area Number |
19570022
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
鈴木 信彦 Saga University, 農学部, 教授 (80183846)
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Keywords | 種間関係 / アリ / 随時的共生 / 生物群集 / 生物多様性 |
Research Abstract |
1アブラムシ類のアリ随伴性の種間および種内変異に関与する要因の解明 (1)マメアブラムシでは、寄主植物によりアリ随伴性のアブラムシと非随伴性のアブラムシが存在し、種内変異がみられた。 (2)アリ随伴性と非随伴性のマメアブラムシでは、甘露成分が異なる可能性が示唆された。 2収穫アリ型種子散布植物におけるアリの種による種子運搬行動の違いと種子散布成功度の変異の解明 (1)アリの存在が種子捕食性のカメムシ類を排除している可能性が示唆された。 (2)種子表面には多糖類が存在し、アリを誘引し、種子表面物質をアリが摂取している可能姓が示唆された。 3アリ随伴性生物のアリ随伴が非随伴性生物やそれらの天敵生物におよぼす間接効果の解明 (1)アリ随伴性アブラムシが寄生するシュートに棲息するムラサキシジミ4齢幼虫では、アリ随伴性が高まるが、アリ誘引能力の低い2齢幼虫では、必ずしもアリ随伴性が高鳴るわけではない可能性が示唆された。
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